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脳科学者を名乗る人たちの大部分は科学者とも言えないし、脳の研究を自らしたこともない人たちが多い…

昭和大学医学部精神医学講座主任の岩波明教授が、医学部には脳科学は無いと語られました。岩波明教授は、発達障害の臨床、精神疾患の認知機能の研究などに従事され、NHK Eテレ「きょうの健康」にも出演される名医です。

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大学研究機関にて、脳に関する研究をしているのは、基礎医学の部門に加え、神経内科・脳外科・精神科が相当していますが、いずれの部門も、世の中に浸透している脳科学のイメージとは一致していないと思います。

医療機関で提供されているリハビリの内容は、間違いではありませんが、中には、通常の過ごし方よりもレベルが低い内容のものも多く、それだけを長く続けて来た所為で、出来ていたことさえ出来なくなってしまったというお客さんに遭遇することの方が多いです。

また、同じ方法を何年も続けて来たことや、保険のルールで1回15分程度という短い時間でのリハビリ処方で、実際に良くなっているのか?どうか?も分からないこともあり、中には、日にち薬という言葉で誤魔化されてしまう部分もあります。



同じような動作なのに、どうして身体が柔らかくなるのでしょう?
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反射を伴う動作をさせると、人間は、筋肉・神経・血管・臓器もストレスから解放されます。元々、人間に備わる機能ですが、それを応用させたリハビリや運動処方を見たことがありませんでした。スポーツ選手が当たり前のように体得しているものですので、お病気されている方や安静時程度の方を対象にされた臨床や研究しかされて来なかったので、仕方がないのかも知れません。

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どんなに偉いと言われる研修者であっても、世の中に知らないことは、たくさんあるということだと思うのですね。先生、お問い合わせ、待ってます! 笑。


脳科学を基に授業改善

数年前に、やまおくビルのお向かいに不登校の子供達のための学校がありました。最初は20名くらいしか見かけませんでしたが、徐々に増えて収まり切らなくなり移転されました。

文部科学省が公表した問題行動・不登校調査では、全国の小中学校で2021年度に学校を30日以上欠席した不登校の児童生徒は前年度から4万8813人(24.9%)増の24万4940人となり、過去最多を記録しています。実は、スポーツの家庭教師の約2割が不登校児です。不登校の増加は9年連続で、10年前と比較すると小学生は3.6倍、中学生は1.7倍増ですから、これからも増えることが想像されています。

国立市富士見台にある国立第二中学校では、脳科学を基に授業改善、深刻化する不登校といじめを減らす試みをして効果を現しています。
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これまで塾や学校で言われた通り、根を詰めて勉強して来た方もおられることでしょう。教科書や参考書を読み、覚えるべきことをノートに書く。それから問題集の問題を解き、最後に過去問に挑戦する。そのように勉強してい来ている方が大半ではないでしょうか。

時間は限られていますし、先ずは合格しないと人生が狂ってしまうこともあります。あまり勉強時間をかけずに楽に身につけたい。そこから生まれたのが、問題を解くのではなく、先ずは、問題と答えを暗記する学習法です。

問題を解こうとすると、できないという壁にぶつかってしまいます。できないという挫折感から、やらなくなってしまいがちです。問題集には、その解けなかった答えが明記されていますから、テストで答えさえ合っていれば合格できますので、問題と答えを暗記することばかりするようになったのです。塾や学校の先生までも、そんな教育をしています。

そう、不登校の原因は、指導者達の質が落ちてしまって、真の教育者で無くなってしまっていたので、通う必要が感じられなくなったということです。また脳科学を応用したらか結果が出たとなると、今度は、また教員が必要無くなります。自分で調べて勉強すれば良い訳ですから、質の低い教育者は、不要になるということです。

現在、公立学校の2000校に欠員が出ていて、質が保てないのではなく、授業を開講することが出来なくなって来ています。
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これは学校現場でのことですが、我々も運動施設での指導者ですので、同じようなものです。学校の先生と違って、売り上げが下がれば、お給料が減りますので、指導者の質を保てなくなると、必要とされなくなってしまう体験をした方もおられるかと思います。

日々の努力や工夫を怠らないよう、お互い気を引き締め直しましょう。


お散歩の科学 Ⅲ

朝散歩をすると、よく眠れるようになる
日本人の5人に1人は、眠りに関して何らかの障害を抱えていて、不眠に悩んでいます。

最も効果的なのは、朝のお散歩です。朝に歩いて朝日を浴びると、脳内の体内時計が24時間周期に正しくリセットしてくれます。同時に脳内ではセロトニンが分泌されます。

このメカニズムは、日光を浴びると眠くなるメラトニンの分泌が抑制され、代わりに脳を覚醒させるセロトニンが分泌されます。メラトニンは、目覚めの日光を浴びてから14時間後に再分泌されて眠気を誘います。お散歩中に朝日を浴びたらその日の夜は快眠できるという訳です。



メラトニンの分泌を止めるには1500~2500ルクスの明るさの光が必要ですが、部屋の明るさは500ルクスほどですから、朝おきて日光を浴びていない場合は、自分は目覚めたつもりでもメラトニンは分泌され続け、体内時計もズレてしまいます。

日光を浴びるとすぐに眠くなるケースもありますが、それは体温が上がることでリラックス効果を得ているからかもしれません。朝散歩をして14時間後にメラトニンの再分泌によって眠くなるという仕組み以外に、人は、疲れたら眠くなるという性質があります。歩いて日中できるだけアクティブに過ごしていれば、睡眠圧(眠気)が高まり、ぐっすり眠れるようになります。


お散歩の科学 Ⅱ

頭の働きが良くなる
歩くのに動員される筋肉は、複雑に関わっています。歩いているとき、筋紡錘からは伸び縮みの信号を、腱紡錘からは腱が弾かれた信号を脳が読み取り、筋活動や関節の角度などの情報を常にモニターリングし、リアルタイムに情報を処理して取り入れながら、微調整を行っています。

また、歩いているとき、脳は、感覚情報も処理しています。例えば、すれ違う人に対応したり、道を選んだり、音を耳にしたり、匂いにつられてお昼のお店を変えたりと、視覚・聴覚・嗅覚などの感覚情報の処理も、歩くことで強化され、脳をより活発に活動させると考えられています。

受動的ではなく、自分から能動的に感覚情報を取りに行くと、神経細胞の活動が10倍も高くなることも確認されています。歩くと脳が警戒モードになって、脳の前頭前野などが活発に活動し、積極的に情報を取り込むのでしょう。歩きながら思索を深めたり、新たなアイデアが湧いてくるのは、その所為でもあると考えられています。



実際に歩くことで全身の血行が良くなり、脳の血液循環が促され、思考を司る脳の働きがアップします。また、歩くことで筋肉からイリシンというホルモン物質が分泌されます。イリシンは脳へ侵入し、脳で記憶や学習に関わる海馬という部分に作用すると、BDNF(脳由来神経栄養因子)という物質が分泌されます。

このBDNFの働きにより、脳の神経細胞が増えたり、神経細胞同士をリンクするシナプスと呼ばれる接点が増えたりして、記憶や学習能力が高まることがわかっています。つまり歩いて脳が活性化すれば、認知症予防にもつながるばかりか、頭の働きが良くなります。

1日200リットルの血液が脳を行き来していますが、歩くことで、その10倍の2000リットルの血液が脳を行き来すると言われています。認知症も20~30年ほどかけて発症するものですから、認知症予防のための運動をする場合は、長期的に歩く習慣作りをする必要があるかと思います。


お散歩の科学 Ⅰ

健康に過ごすためにはバランスの良い栄養・睡眠・運動が大事ですが、運動をサボる人も少なくありません。栄養豊富な血液を作り、睡眠によって増やし、運動によって巡らせるために、手っ取り早く始められる健康運動は、歩くです。しかし社会が便利になればなるほど歩く習慣から遠退き、様々な不調に悩まされています。

最初は、時間や歩数を気にせず、ゆっくり歩き始め、慣れれば徐々にスピードアップしたり、歩幅も広げたり縮めたり、腕の振り方を工夫したり、気分が乗らない日は休みを挟んで長く継続することが大切です。同じ距離・同じ速度であっても出力が下げられる、やまおく式ウォーキングがお勧めですが、ただ歩くのがおっくな方は、山歩きでも良いしゴルフ・テニスで代用してみましょう。



幸せホルモン・セロトニンレベルを保つ
コロナ、インフレ、ハラスメント。世の中にストレスの種は尽きません。適度なストレスは人生のスパイスと言われていますが、過度で慢性的なストレスは、脳に深刻なダメージを与え、やる気を削いだり、不安を強めたりで身体に毒です。

そんなストレスの暴露状態から解放してくれるのが、お散歩です。軽度でリズミカルな運動を続けることで、脳内でセロトニンというホルモンが増加します。セロトニンは、脳の前頭前野というエリアに作用し、ストレスや不安への耐性を調整してくれます。

鬱の方は、脳内でセロトニンレベルが低下し、それがストレスや不安に対して弱くなります。お散歩によってセロトニンレベルが保てれば、ストレスにも不安にも負けない、しなやかなメンタルが身につくことでしょう。

やまおくジムの会員さんで、入会当初は歩く習慣が少なかった方も多いですが、足・膝・股関節・腰の不調が無くなると、不思議と歩くようになり、歩く習慣が増えると、いつもご機嫌で満たされたお顔立ちをされるようになります。



掃除機かけや風呂掃除でもお散歩と同じエネルギーを消費しますが、目安は、週40000歩。心が疲れた日にこそ、散歩に出かけましょう。


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