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「脳の専門家が選んだ「賢い子」を育てる かがくのおはなし50」

生まれた赤ちゃんの脳は、大体400g。それから2年経つと倍の約700gになると言われています。5歳児で約1300g、10歳児で大人と同じ脳重量になると言われてましたが、最近の研究観察では、2歳頃で既に3倍に達しているのだそうです。

脳画像研究の第一人者である瀧靖之東北大学加齢医学研究所教授監修の科学をテーマにした読み聞かせ本「脳の専門家が選んだ「賢い子」を育てる かがくのおはなし50」では、好奇心を育てることで、頭のいい子が育つという事実に着目し、身体の仕組みや宇宙・自然・地球・世の中の暮らし・昆虫など、バリエーションに富んだ子供が持つ様々な疑問に答えるお話50話を収録しています。子供が興味を持ったら、実物を見せたり、博物館に行ったりするなど具体的な楽しみ方も提案しています。



僕も3歳児と4歳児の親ですが、瀧靖之教授も11才の男の子のお父さんでもあり、子供の脳の発達から見る子育てのヒントを参考にさせて頂いています。東北大の教授リレーブログの中でも挙げられています。

脳の発達に重要な親子のコミュニケーション
ヒトの脳には約1000億個の神経細胞があります。この神経細胞同士がシナプスと呼ばれる神経伝達回路でつながり、ネットワークの道が作られることで情報処理が可能となります。脳は、この神経細胞の道路をたくさん作り、よく使う道路は太く丈夫にし、あまり使われない道路は壊していきます。子どもの脳は、このように道路を作り、整理することを繰り返して成長します。脳に効率の良い交通網を張り巡らすと、子どもの能力は高くなると考えられています。

また、神経細胞の繋がりが増えると脳の体積が増えていきます。生まれた赤ちゃんの脳は、大体400gで、2歳頃で3倍に達していると最初に述べました。つまり乳幼児期は、特に脳の成長速度が速いのです。

赤ちゃんの目を見て、語りかけ、やさしく抱きしめるなどの生後直ぐから始まる愛着形成(アタッチメント)は、赤ちゃんが親への深い信頼感を得られ、脳が育つ土台としてとても大事です。特に母国語を覚える時に、単に言葉だけでなく、表情やしぐさも含めてコミュニケーションとして覚えていくといわれ、非常に重要です。

赤ちゃんが何か声を発した時に、親がそれに応えるなどのやりとりは、テニスのサーブやリターンに例えてコミュニケーションのテニスとも言われています。コミュニケーションのやりとりによって、脳の神経細胞同士が繋がりが出来て、脳の中に道が出来ていく、まさに育脳ですね。また、幼児期の脳の発達には運動も大事ですので、一緒に外遊びやスポーツをするのも良いですし、一緒に楽器を演奏してみたりすることも、脳の発達にとても良いです。

いずれ他者との関わりも大事に時期を迎えますから、親子の会話や一緒に身体を動かす機会をたくさん増やしておきましょう。コミュニケーション能力は、将来の学業成績だけではなく、社会で生きていく上で大事な力となることでしょう。


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