愛妻弁当に入っていたサバ缶…
| 塾長の独り言
この時期のお弁当は、食中毒の心配もありますので、お惣菜にも配慮してくれています。先日愛妻弁当にサバ缶が入っていました。サバ缶は、栄養価が高く気軽に食べられるといった理由で人気を集めていて、様々な種類のサバ缶が置いてあるお土産屋さんもあります。
サバ缶の歴史は明確ではありませんが、調べてみますと、1950年代には既に大洋漁業(現・マルハニチロ)がサバの水煮缶をヨーロッパや東南アジアに輸出していたそうです。サバ缶は手軽に良質なタンパク質を摂取できる貴重な食材です。アジア大会7連覇の偉業を持つ元ボディービルダーの小山裕史氏が、苦学生時代に貴重なタンパク源として摂っていたと話しておられたことを覚えています。
サバ缶には、DHA・EPAという2つの不飽和脂肪酸が、生のサバよりも多く含まれています。生のサバは基本的に身しか食べないのに対して、サバ缶は骨や皮も食べられるため、DHAは生のサバの約2倍、EPAは生のサバの約4倍多く摂取出来るのだそうです。脳の働きを良くするDHAは、認知症予防や子どもの記憶力向上、判断力アップ効果に期待されます。EPAは血管を強くして中性脂肪を減らす働きがあります。
また、骨を強くするビタミンDのほか、ビタミンB群やビタミンE、ナイアシンなど、身体を強くしたり、脳の働きを良くしたりする成分も多く含まれています。その他、体内の炎症(ガンのもとになる)の発生を抑え、血糖値を下げ、血圧を下げる。太りにくくする(脂肪燃焼)といった働きをします。
サバ缶を使ったお惣菜として簡単なのは煮物にすることです。サバ缶の中身を鍋に入れた後、塩分を抑えるために水を加え、豆腐とネギを足すだけでサバの煮物になります。深ネギを入れることでビタミンB1が摂取出来るばかりか、サバの栄養の吸収をも助けます。
また、サバはプリン体を含むため、食べ過ぎると痛風になる恐れがありますので気をつけなくてはなりません。トマトはプリン体の吸収を抑えるため、トマト煮にするのもよいでしょう。また、これは好みですが、スライスした新タマネギとつぶしたサバを混ぜてあえ物にするのもよいと思います。新タマネギにもビタミンB1が豊富に含まれています。ニラやネギを一緒に摂れば、良いでしょう。
この他、食物繊維が含まれる食品を一緒に摂取すると、EPAの吸収が助けられます。煮物にした時にしめじなどのキノコを入れるのもお勧めです。サバ缶と組み合わせるのがNGの食品は特にありませんが、1缶当たり350kcalほどあります。サバの部位によってカロリーが変わる傾向にありますが、お腹の部分は、カロリーが2倍ほど高いとされています。毎日食べるのは、控えた方が良いかも知れませんね。
お弁当のお惣菜の1品として、いかがでしょうか?