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頭の速度制限⁈

心の中で色々考え感じているのに、それをリアルタイムで客観視出来たなら、どんなに素晴らしいことなんだろう⁈とよく思う。

例えば、元アスリート達は、人生の大半を運動ばかりに費やして来たこともあって社会経験が乏しいばかりか、勉強もしてこなかったので、社会に出ると全くダメで使いものにもならないのに、スポーツの成績が良かったりすると、自分は偉い、特別な存在なんだと勘違いして成長して来ている。礼儀が正しく根性があるだけじゃ、誰のお役にも立てないのだ。

自分自身も、この問題に悩まされてきた1人だ。偏差値約70の進学校から、目の遺伝のおかげで理系の大学に進めなかったことから、当時は、やむを得なく体力科学が学べる体育大に進学した。その所為で、就職面接時に履歴書をご覧になられた面接官に、貴方は礼儀が正しく根性があるに違いないと言われたのである。大学・大学院と優秀な成績で修了したのに、とてもガッカリさせられたものだ。



もし人の脳をコンピューターに直接接続し、高速で話したり書いたりできるインターフェースがあれば、今の自分になるのにこんなに時間も掛からなかったかも知れない。と失礼なことを考えたこともあった。しかし、もしこのインターフェースがあれば、逆にがっかりさせられたかも知れない。

それは、ある研究によると、人の記憶想起や決定、想像などの処理をするスピードは、毎秒約10ビットと非常に遅く、対照的に感覚系は毎秒約10億ビットの高速で情報を集めているとあったのだ。遅い思考と速い知覚が、人の脳が無数の思考を同時に行っているという幻想をもたらす一因になってしまったのである。



脳が記憶の想起や決定、想像などの処理をするスピードは毎秒約10ビットと遅い。人の脳が1度に1つのことを、しかもゆっくりとしかできないことを浮き彫りにしていた。つまり脳をコンピューターに繋げても電話で話す以上のスピードでコンピューターに伝えることはできない。

また心理学によると、人は感覚器からの情報のほんの一部を選んで知覚していて、人が注意を払えるのはその程度。それが意識的経験となって記憶に残るのである。

心理学や神経科学、技術、人間のパフォーマンスなど様々に異なる分野のデータを照合し、比較ができるようにしたところ、人の認知機能のスピードは毎秒約5〜20ビット、大まかな平均で毎秒約10ビットであると見いだし想像以上の遅い数値だった。これは人が一生に学習できる情報の総量が小さなUSBメモリーに十分収まるということだ。

これと対照的に、視覚や嗅覚、聴覚など人間の感覚系の処理速度はずっと速く、認知のスピードの約1億倍となり、思考と知覚に巨大な差があるのは歴然だった。



この逆説は、今後の考えを改めるのに良いきっかけとなったんだろうか⁈


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