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心臓の予備力

一般成人男性を例にあげて考えてみた場合、安静にした状態での心拍数は、約70拍/分です。

1回あたりの拍動によって約70mlの血液が体内に送り出されますから、1分間に約5lもの血液を全身に供給していることになります。これがもし激しい運動をしたらどうなるのでしょう?

1回拍出量は約100ml、心拍数は200拍/分近くまで上昇するわけですから、1分間に送り出される血液量は20l以上になると思われます。

心臓の最大能と安静時との差を心臓予備力と呼んでいます。健康的なライフワークを過ごすには、この心臓予備力を急激に下げないような生活を心がけることが大切です。

しかし、普段の生活の中で歩くぐらいでの心拍出量は8l程度ですから、たとえ心臓予備力が減ったとしても実感できないでしょう。

また、メディカルチェックの心電図検査でも、発見することは出来ないでしょう。



ですので、生活の中にある程度のHRレベルでのエクササイズを組み込むことが必要です。

運動をし過ぎても心臓を傷めます。

運動不足も心臓を弱めてしまいます。

僕の長年の研究のテーマでは、120~140拍/分レベルを維持しながら運動を実施することが疲れが残りにくく、尚且つ運動効果の高いエクササイズだと考えています。

また、同じキョリ、同じスピードであっても、出力が下げられるスキルで行う(経済性を高める)ことで、運動のやった感も得られます。


週250分の運動で若返る

アラフォーのためのトレーニング。
アンチエイジングには、週4日程度の長時間運動で動静脈酸素較差を刺激すると良い。

動静脈酸素較差とは、筋細胞が血液によって運ばれてきた酸素を受け取る能力のことです。



動静脈酸素較差が増加する要因として…

 1.細胞内のミトコンドリアの数の増加
 2.ミトコンドリアの大きさの増加
 3.毛細血管密度の増加
 4.筋線維の組成の変化 (typeⅡbがtypeⅡaに変化する)

などが挙げられますが、アラフォーとなると、なかなか毛細血管の密度を増加させるのは、難しいと思います。また、筋線維の組成の変化があるとキレやしなやかさに問題が起こると思われます。

そこで、アラフォーのためのトレーニングとして動静脈酸素較差を増大させるのは、ミトコンドリアの大きさの増加、つまり活性化を目的とした、トレーニングで無ければなりません。

お勧めのトレーニングとしては、同じ動作(例えば、同じキョリ・同じスピード)であっても、出力が下げられるような様式でのスポーツ・体操・トレーニングが望ましいと思います。神経筋制御をベストした やまおく式のスポーツ・体操・トレーニングは、アラフォーのためのトレーニングとして動静脈酸素較差を増大させるのに適しています。


限度とやった感のギャップについて?!

ヒトのカラダには、血液とリンパ・胃と腸・尿・空気・気の5つの流れがあると言われています。これら全てが滞りなく流れることが健康維持には、必要不可欠となります。この5つの流れをよくする働きを持つのが運動でもあります。

運動によって全身を動かすことによって、血行もリンパの流れも良くなりますが、こうした流れが良くなると全身の新陳代謝が活発になります。

新陳代謝が良くなると、体内の酵素が活性化するのに必要不可欠なビタミン・ミネラルが供給されやすくなるので酵素が働きやすい環境が生まれます。その結果、カラダ全ての機能が良くなり、健康が増進されるのです。

健康志向が強いヒトの中には、運動量…つまり、強度・回数・頻度等の限度が分からず、やった感に頼り過ぎてしてしまう方が大勢いらっしゃいます。運動のし過ぎは、逆にカラダへ悪影響を及ぼすことに繋がっています。

運動のし過ぎは、以前に話した通り、体内に活性酸素が発生します。過度の運動は決してカラダに良いものではありません。



例えば、最近は、マラソンブームですが、毎日10キロ近く走る練習をしたとしましょう。どんどん痩せてガリガリになり、胸もお尻もペタンコになっていく…。これは、過度な運動により女性ホルモンが十分に出なくなってしまった証拠ですね。

ヒトのカラダの恒常性をホメオスタシスと呼んでいますが、何かをし過ぎるとホメオスタシスが崩れてしまいます。

例えば、1日おきか2日おきに、20~30分程度の5つの流れが滞ることの無い程度の軽い運動。活きている酵素を含むフレッシュな果物や野菜を毎朝摂る習慣を無理なく続けられる生活習慣を年々作って行ければ良いのでは、ないでしょうか…

何事も適度が最もカラダに良いのです。


人間が柔らかいとカラダも柔らかい?!

人間が柔らかい…
ヒトは、19歳辺りで成長も終え、日々鍛えていても筋肉が痩せ衰え硬くなっていきます。そのうえ、従来の筋トレは、運動中に血流が阻害されるために、筋肉がパンパンに張って、神経・筋肉・血管が緊張して硬くなり、筋肉の弾力性をも損なうことにつながります。

弾力性の無い伸び縮みしない筋肉は、体調不良や怪我の原因にもなります。



例えば、スポーツをするという事は、カラダをいっぱい動かすという事ですが、いっぱい動かされるたびに筋肉は、伸びたり縮んだりして、脳からの指令に出来るだけ忠実に動こうとします。脳からの指令と筋肉の動きがうまく連携して初めて良い動きが出来(神経筋強調能・神経筋協応能)ます。
ところが、その伸びたり縮んだりする筋肉に弾力性が無くて硬くなってしまったら、指令で動こうとしても、指令通りの可動域を動かす事が出来ません。これが、神経筋制御を崩していることになります。

また、筋肉の力(筋力)で無理やり動かしたら、必ず筋肉や筋肉の付着する骨に過負荷がかかります。 それが肉離れ・骨折・捻挫・腱鞘炎・靱帯損傷等の怪我の原因にもなっています。

人間もそうですが、カラダも柔らかい方が良いのですよね?きっと…笑


寝不足は、走るのが速くなる…

起業当初は、睡眠時間も4時間未満で、慢性的な寝不足状態が続いていましたが、最近は、よく眠るよう努力してます。

睡眠時間が少ないと力が出ない…、パフォーマンスが落ちる…、そんなイメージもありますが、平成25年に国が行った「睡眠時間と運動能力の関係についての調査」によると、50m走で、睡眠時間6時間以下のヒトの方が、8時間以上寝ている人よりも1.5秒もタイムが速いことが判明したのだそうです。

試合前は、良く寝なさい…とのアドバイスがあると思いますが、どうしてこのような結果になるのでしょう?



走って起こるもっとも劇的な変化は、ホルモン分泌の変化です。走ってしばらくすると分泌されるのが成長ホルモン。秘密は、この成長ホルモンにあるのでしょうか??成長ホルモンは、睡眠時に特に多く分泌されますが、睡眠が不足すると、以下のような影響があります。


1.身長が伸びにくくなる
主に成長期の子供に当てはまることですが、成長期の子供は日々、成長ホルモンの活発な分泌によって背が伸びていきます。しかし、睡眠時間が不足すると、成長ホルモンが分泌されるチャンスも減ってしまうため、身長が伸びにくくなってしまいます。


2.疲れが取れない
睡眠時に分泌される成長ホルモンには、運動や労働、怪我などで疲労・破損した体組織を修復・再生する働きがあります。睡眠を取ると疲れが取れるのは、睡眠中に成長ホルモンが体のメンテナンスをしてくれているからなのです。


3.病気への抵抗力が下がる
成長ホルモンは、体組織の修復・再生をする働きがあるため、体を修復し、体力を回復させることで、同時に体の病気への抵抗力・免疫力を高める働きがあります。睡眠不足が続くと、病気への抵抗力・免疫力が下がり、風邪を引きやすくなったり、生活習慣病にかかりやすくなったりします。


4.肌の老化
成長ホルモンは、体の様々な組織の修復・再生をする働きがありますが、肌もその一つです。
成長ホルモンは、睡眠中に肌の新陳代謝を活発化させたり、血行を良くして肌の老廃物を取り除いたりしてくれるため、美肌の維持、シミやシワの防止には欠かせません。


5.脂肪の増加・太りやすくなる
太りやすさには基礎代謝量や筋肉量なども関係していますが、成長ホルモンの分泌量も大きく関係しています。成長ホルモンは、体組織の修復・維持をする際に、体内の脂肪などの栄養分をカロリーとして分解して使用します。成長期の子供たちは、成長ホルモンの分泌が多いため、ご飯をいくら食べていても太らない子がいたりしますが、大人になって成長ホルモンの分泌が減少してからも同じような食生活をしていると、いつの間にかぽっこりお腹にということになります。


ひょっとしたら、睡眠不足で不足してしまった成長ホルモンを上記の心配があることから積極的に補いたいために、走るのが仕方なく速くなったり…いやいや何ともかんとも不思議な結果でしたね。

走ってしばらくすると分泌されるのが成長ホルモン、分泌が抑えられるインスリン。次回は、寝不足は、走るのが速くなるについての考察は、インスリンに注目して考えてみましょうか…笑。


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