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早歩きのススメ ⅩⅤ

長期間のアルコールの大量摂取は、脳萎縮を招く恐れがあります。
加齢による記憶・学習能力が低下し、認知症になるリスクも高まります。


MRIで脳の体積をチェックしてみると、平均以上にアルコールを摂取していても、
運動量が多いヒトは、脳萎縮の度合いが低いそうです。

大量飲酒は、アルコール筋症を招くこともあり、
筋を萎縮させてしまいますので、適量で留めておきましょう。


早歩きのススメ ⅩⅣ

脳の三大神経伝達物質に、
やる気を促すノルアドレナリン、
気分をリラックスさせるセロトニン、
快感をもたらすドーパミンというモノアミン系のホルモンがあります。



これらが、脳の神経細胞同士の繋ぎ目で分泌されると、
やる気・元気・リラックスというプラスの精神状態を保つことが出来ます。

適度な有酸素性運動は、
モノアミン系ホルモンの濃度を増やす効果があり、
近年の医療現場でも運動による鬱症状の改善や予防などの研究も数多く行われています。

凹んだ時は、早歩きでスカッと爽やかに。


早歩きのススメ ⅩⅢ

歳を重ねていくと、肩・膝・腰などが痛むようになるのは、珍しくありません。

闇雲に運動で負荷をかけると、更に痛みを背負いこむことになりうるでしょう。

ところが、よく歩く習慣のある方は、自覚する痛みのスコアが、総じて低い傾向にあり、
歩く習慣のない方には、60歳以上になると、顕著な痛みを抱えていることがわかりました。



早歩きは、痛みを増やすどころか、減らしてくれるようです。


早歩きのススメ Ⅻ

マラソンのような長時間運動をすると免疫機能が低下し、
72時間後まで風邪など引きやすくなります。

運動後に免疫機能が低下するオープンウインドー仮説は、
レース前の練習量に見合わない内容でレースを走ったりすることで
感染リスクが高くなったりすることを指します。



適度な運動は、免疫向上に繋がりますが、
過度な運動は、逆効果になります。

早歩きは、免疫力アップに効果的です。


早歩きのススメ Ⅺ

高齢の方で、日常的に歩いているヒトと走っているヒトでは、
走る方が遥かにエネルギー効率が良く、
同じスピードで歩く時により省エネで歩くことが出来ます。

筋肉と骨をつなぐ腱のバネ機能が維持出来ているのも、理由の1つにあげられます。



筋が、力を発揮して短くなることを
コンセントリック(短縮性)収縮と言いますが、
コンセントリック収縮は、速度が遅いほど力が強くなります。

速度が、0になった状態を
アイソメトリック(等尺性)収縮といい、さらに力が強くなります。

逆に速度が、
マイナスになって筋が力を出しながら伸ばされることを
エキセントリック(伸張性)収縮といいます。
エキセントリック収縮は、さらに力が強くなります。


筋は、このようにゆっくりした速度で強い力を発揮できますが、
速い速度であまり強い力を発揮することができない仕組みになっています。

腱は、力を受けて伸ばされることで弾性エネルギーの形で力を蓄えて、
その後縮むことでその弾性エネルギーを放出し、力と速度を発揮します。

つまり、骨を引っ張り、カラダを動かす力は、
筋肉が生み出し、骨を引っ張る力・速度は、筋のそれと一致せず、
筋肉の両端の腱が骨を引っ張り、腱を含めた筋-腱複合体の力・速度と一致していることになります。

加齢により硬くなりやすい腱は、早歩きで保てる可能性が期待されています。


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