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背骨の動きが悪くなる…

健康で長生きするため、バランスの取れた食生活、適度な運動、質の高い睡眠、良好な社会関係、ポジティブな思考を維持すること等が重要事項として挙げられ、各々が様々な努力や工夫をなされています。特に高齢になると健康であっても身体は衰えやすいため、筋肉量の減少により筋力や身体機能が低下するのを予防するためにもタンパク質摂取を意識する人達も増え、地中海食のような植物性食品を重視した食生活を送る者達まで増えました。

脊柱起立筋、多裂筋、腹横筋などによってを姿勢を安定させ正しい姿勢を維持するのに役立てていますが、それらが衰えることによって背骨の歪み、猫背、腰痛、肩こり、つまずきやすさ、内臓不調などを引き起こすことは、知られています。また最近の温度差や高温によって出歩く機会も減り、運動不足による背骨を支える筋力の低下、冷房による筋肉の冷えや血行不良、そして室内外の温度差による自律神経の乱れによる姿勢の悪化などによって、過去にあったコロナ禍の自粛生活によって受けた体調不良状態になるやも知れません。

また筋肉や臓器等も、体外環境の影響によりストレスを受けるため、それらに関連する神経系の働きの衰え等から背骨の動きが悪くなる可能性もあり、背骨の動きが悪くならないための特別な運動処方が必要となってきます。

そこで、ちまたで流行りの体幹トレーニングより、ずっとずっと簡単で効果的な「やまおく式 腹圧トレーニング」をやってみることにしましょう。



身体も変わる「やまおく式 腹圧トレーニング」

腰椎を安定させ、姿勢をよくする
筋肉を鍛えるというと、腹筋を割るなど表層の筋肉ばかりが注目され、その内側にある体幹にあまり目がいきません。体幹は、非常に重要な筋肉。体幹を鍛えることによって、アスリートやスポーツをしているヒトも、パフォーマンス力をあげることができます。普段運動をしていない人にとっても、不良姿勢・腰痛・肩こり改善といったメリットがあります。ところで、体幹とは、身体のどの箇所のことをいうのでしょう?


主に、横隔膜・腹横筋・多裂筋・骨盤低筋群の4つの筋群が、体幹と言われます。それに腸腰筋・腰方形筋の2つの筋肉も体幹と捉えて動かすようにします。


人の胸の部分は、胸椎、肋骨、胸骨といった骨で囲まれているため、安定し大きくぶれることはありません。



腹圧トレーニングのメリット

姿勢がよくなる
人間は骨格的にも猫背になりがちであるほか、パソコンや事務作業を続けていると、いつのまにか猫背になってしまいます。体幹を鍛えると腰椎が安定し、さらに腹圧もあがります。腹圧があがるとそれに押し出されるように、背骨がのびるため、姿勢もよくなります。

腰痛・肩こりが改善
筋肉には骨と骨をつなぎ、関節を安定させる役割があります。腰痛を治そうと骨の矯正などをする場合がありますが、筋肉を鍛えて骨の位置を安定させれば、自分の筋力で骨をベストポジションに戻すことができますから、治療の必要もありませんし、腰痛や肩こりの改善につながります。

太りにくくなる
ヒトは、筋肉の量が多いほうが、基礎代謝が高くなります。基礎代謝が高くなれば、消費されるエネルギー量が増えるため、太りにくいカラダとなります。



腹圧トレーニングのポイント
腹圧トレーニングを始めるときには、まず以下のポイントを意識して実践しましょう。

無意識で鍛えるイメージ
筋肉は、無意識で動かすと滑らかな動きになります(神経と筋の調和)。腹圧トレーニングでは、ピンポイントで筋肉を鍛えられるため、鍛える箇所をイメージしながら行う必要もありません。馴染むまで練習が必要ですが、最初のうちは、自分で鏡を見ながら確かめたり、第三者にチェックしてもらい、理想のフォームでトレーニングしましょう。

1日おき・2日おき
1日1分でじゅうぶんですから1日おき、もしくは、2日おきに行ってみましょう。専用マシンでのトレーニングは、個人差が少なく、筋肉に程良い刺激をかけられますが、腹圧トレーニングは、自分の体重の重さで行うため、個人差も大きくなる分、無駄な代謝を必要とする時期もあります。ご紹介する腹圧トレーニングを2~3種類、1日1分で良いので3週間×4クール程度継続出来れば、何らかの変化も感じて頂けるとことでしょう。



認定講師等による腹圧トレーニング



認定講師等による腹圧トレーニング





番外編:日常動作で腹圧を鍛える
日常動作でも、ちょっとした工夫をするだけで、腹圧トレーニングになります。

歩く
歩幅を狭くして小股で歩くと、弾力性に富む腸腰筋を鍛えることができます。歩くスピードは、最初は、ゆっくりでも大丈夫です。慣れてきたら、着地した脚と同時に反対側の膝を着地した脚側の膝にサッと近づけます。

階段
階段を上るときは、背中をやや前に曲げて、骨盤を被せるように昇りましょう。弾力性に富む腸腰筋を鍛えるトレーニングとなります。

お風呂
湯船につかり、両手を湯船の脇におきます。
脚をクロスさせます。

腕を使って上下にバウンドさせます。
15回行ったら、脚を組み替えて行います。
左右で1セットとし、2〜3回繰り返します。

サラシを巻いたり、ベルトをするのは、腰を守るだけでなく、重い物を持ち上げる時に、腹圧を使ってお腹にグッと力が入りやすくなります。カラダを直立させる時には、脊柱起立筋が働きますが、腹壁の腹直筋・外腹斜筋の働きで、腹圧を高め直立する事が出来ます。

腰にベルトを巻くと腹圧によって胸部が広がり立ちやすくなりますので、たまには、ベルトやサラシで腹圧をすこし高めておいて、テコの原理で腰痛予防になる過ごし方も良いと思います。腹圧エクササイズで鍛えておくと、ベルトやサラシで腹圧を高めたい時に、やりやすくなります。



最後に…
高松のやまおくジムでは、既に運動処方をさせて頂いて経過観察をさせて頂いておりますが、他の施設の方やご興味ある方で腹圧トレを受けてみたい方は、まずは、腹圧トレ・カウンセリングをご予約下さい。現在の身体の状況をチェックして、効果的な運動処方を行います。
もう少し詳しく教わりたい方は、腹圧トレ・ワンポイントレッスンをお申込み下さい。あなたにピッタリの効果的な運動処方プログラムを提供致します。

あとは、お近くのやまおくジムにて腹圧トレプログラムを継続して頂いたり、遠方の方には、リセットバイク等をレンタルしてご自宅にて「やまおくジム」を継続出来るザイタックサービスもございますので、お気軽にお問い合わせ下さい。


ランニングよりも効果のあった運動法

高強度短時間トレーニングが世界中から注目を浴び、アスリートは、勿論のこと、健康スポーツとして取り入れらる場面も増えて来ました。しかし、高強度での運動となると、過度な血圧の亢進が認められるため、血圧の高めの方などの心臓血管系に心配がある方、最近増えている脳梗塞や脳内出血などの脳卒中の心配がある方など、誰もが行えるものでは、ありません。

そこで、低負荷での運動を長時間、及び、頻度高く行うことで、同じ効果が得られることがわかりました。グラフをご覧頂けると分かりやすいと思われますが、低強度での運動は、高強度での運動と時間効率が異なるだけで、効果がほぼ同じと伺えます。キツい運動じゃないと効果が無いと諦められている方にとっても、楽で長く続けられます。



また、低負荷の筋トレでも、1回にかかる筋肉への負担が少ないため、筋肥大は期待できないとされてきましたが、2010年のカナダのマクマスター大学で行われた研究では、低負荷のトレーニングであっても、高回数行えば筋たんぱく質の合成率が増加し、筋肥大が起こると実証されています。前述しました通り、細胞は、酸素を受け取ってエネルギーを造る場所、いわばエンジンでもありますので、どんどん運動をすることで、安静時の数倍も酸素を巡らせて筋細胞に送ってあげれば、受け取る側の筋細胞が少ないと順応して増えて行きますので、低負荷高回数の筋トレを行って筋肥大させることは可能だということです。

短期的だけでなく、長期的なトレーニング計画によって、低負荷高回数の筋トレと高負荷低回数の筋トレは同等の筋肥大の効果が得られることも分かっています。



アスリートにとっては、低負荷でのトレーニングは、積極的疲労回復にも効果が期待され、練習の前後に採用することで、翌日に疲れを残さず、レベルの高い練習が日々続けられます。一般の方にとっては、トレーニングスケジュールによっては、ランニングより効果ある運動法にもなるかと思われます。筋細胞が増えるばかりではなく、末梢で循環する血液の量が増加したりすることで、疾患予防の効果があります。例えば、糖尿で計測するHbA1cの改善やHDLコレステロールの上昇のほか、安静時の血圧低下も認められています。

また運動の途中での捕食を摂るなど、エネルギーを消耗したまま長く続けると、逆に筋肉量が低下して基礎代謝が下がり、痩せにくい身体になってしまうこともありますので、1時間未満を目安に計画しましょう。


筋細胞増量のために必要なこと…

筋肉が減ると基礎代謝が落ちます。筋肉量は基礎代謝量に比例しますので、筋肉の減少は代謝の低下に繋がりますし、例えば歩行速度が遅くなり移動能力の低下も見受けられるようになります。

日常の活動性も低下しますので消費エネルギー量も減り、それに伴い脂肪が付きメタボリックシンドロームにも繋がります。消費エネルギーの減少により食欲が低下して栄養状態が悪くなると体重が減少し、サルコペニアの進行に繋がります。そうなると次第に情報を収集する量が減りますので、認知症の心配が出て来て、介護に繋がっていきます。悪循環ですよね。



サルコペニア・ロコモーティブシンドローム・メタボリックシンドローム・認知症は、互いに関連し合っています。悪くなるまで様子を見るのではなく、個人個人が自己努力をすることで、予防出来まることから、様々な社会課題を克服することに繋がることが期待されています。

筋力増強の基本原則は、キツいと感じる運動をしなければ筋力は向上しないと長年言われて来ましたし、誤解していらっしゃる方々もおられるかと思われます。細胞は、酸素を受け取ってエネルギーを造る場所、いわばエンジンでもありますので、どんどん運動をすることで、安静時の数倍も酸素を巡らせて筋細胞に送ってあげれば、受け取る側の筋細胞が少ないと順応して増えて行きますので、日常生活動作に必要な程度の筋力強化を目安に取り組むには、それ程キツい運動でなくても構いません。



日常生活動作に必要な筋力とは、安静時の3.5〜4.0倍程度ですので、軽い筋力トレーニング・お散歩・早歩き・自転車・ゴルフ等で十分鍛えられますし、運動苦手な方や初心者でも安心して取り組めます。神経筋を刺激する運動を週1回、酸素を循環させる運動を週3回行うのが目安です。


何もしなければ老年期に歩くことが困難になる

讃岐うどんの本場・香川県は、全国でも糖尿病の人が多い県です。 人口10万人当たりの糖尿病有病数は、2017年に全国で8番目に多く、糖尿病による死亡率は3番目に高い。 特に若い人で、血糖コントロールや肥満の悪い傾向がみられます。

また、小学生で脂質異常とされる割合が10%、糖尿病発症リスクが高い割合も16%に上り、直近10年で最悪となりました。2021年の国の人口動態統計によると、香川県は人口10万人あたりの糖尿病死亡率が全国で2番目に高く、 将来の生活習慣病の発症予防も狙い、県が市町に補助をして検査を実施しています。



肥満は、食事やおやつで摂るエネルギーよりも、運動などで消費するエネルギーが少なく、身体に脂肪が必要以上に多く蓄えられた状態です。一時は、給食の制限等で上手く行ったように思われましたが、車での登下校、体育の授業が少ないなど、日常の活動量が非常に少ないため、子どもの肥満が改善されないままでいます。そのまま大人になると、高血圧・高脂血症・糖尿病などの病気になりやすくなります。

また成長期に筋肉量を増やしておかないと、運動不足のまま年齢を重ねサルコペニアが進むことになり、移動するための機能も低下した状態となり、以前より長生きする世代なのに老年期に長い期間の介護が必要となるかも知れません。



運動器とは、人間が立つ、歩く、姿勢を保つなどの、広義での運動のために必要な身体の仕組み全体です。運動器は、筋肉・骨・関節・神経などから成り立ちますが、これらの組織の障害によって、立ったり歩いたりする能力(移動機能)が低下した状態をロコモティブ・シンドロームと呼びます。

生涯にわたり健康を保つには、中年期から筋量の減少を抑制する必要があります。


中年期から急激な筋肉の減少が始まる

中年期から起きる身体の変化には、筋力の低下もあります。加齢とともに筋肉量が減少する老化現象をサルコペニアと呼びます。加齢による筋肉量の減少がどのように起こるのか、グラフをご覧ください。



このグラフからですと、大腿四頭筋・腹直筋・上腕三頭筋の筋肉量の減少が激しいのが伺えます。

大腿四頭筋は、太腿の前の方にあって大腿直筋・外側広筋・中間広筋・内側広筋の4つの筋肉の総称です。



腹直筋とは、お腹の前面(肋骨の下から骨にかけて)にある筋肉を指します。 背中を前方に丸める体幹屈曲動作や正しい姿勢を維持するのに使われる筋肉です。 腹直筋には、白線(はくせん)と伳画(けんかく)と呼ばれる伳性線維が走行しており、それらによって筋肉は 6つ(人によっては 8つ)に割れています。



上腕三頭筋は上腕二頭筋の裏側にある筋肉です。 腕の後ろ側、二の腕の部分の筋肉で、名前の通り三つの頭(内側頭、外側頭、長頭)から成る筋肉です。 腕を前や上に向かって押し出す動作トレーニング時に意識することができます。



筋量の減少は、30代からすでに始まり、急激に減少していくことがわかりますが、例えば、自転車で使われる大腿の筋量は、加齢による低下が最も大きく、20歳時に比べて、男性では50歳で85%、70歳で65%まで低下すると報告されています。女性では、減少率が更に大きく、50歳で75%、70歳では55%に半減します。

このように、歳を重ねるほど意識的に筋肉を鍛えなければサルコペニアが進行し、下肢を中心に運動機能が衰えていくことになります。

筋量の減少は、運動機能を低下させるだけでなく、基礎代謝量も減少させ、肥満の原因にもなります。基礎代謝量とは、内臓の活動や呼吸、体温の維持など、生命活動を維持するために消費する必要最小限のエネルギー量のことです。

このように中年期から急激な筋肉の減少が始まる訳ですから、減るであろう筋肉量を増やすこと、減らさない努力や工夫をされてることが大切なのです。


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