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歩行速度と余命

先日、新型コロナウィルスに感染発症され入院をされていた方が、カウンセリングにご来館された件の続きです。

ベッドで2週間仰臥すると1年分の筋量が失われますが、退院後も普通に歩行が出来ないくらいになられ、このままでは寝たきりなる恐れがあるとのことで、先ずは、下肢を鍛えるお散歩を運動習慣に出来るよう、筋量を保持増進させる必要があると述べました。

高齢者の歩行速度と予想余命年数の関係を示した興味深い研究データをご覧になられると、下肢の重要性について、ご理解いただけるかと思います。



各年齢の歩行速度を調べ、その後何年の余命があるかを示されています。例えば、男性の場合、極めて遅い歩行速度の0.2m/秒(最下段の線)の方でしたら、70歳であれば、その後約5年くらいで介護時期もありますが余命を迎えるのでは?との予想が出来るかと思われます。

女性の場合、同じ条件で、余命が長くなっていますので、男性は、特に危機感を持たれなくてはならないでしょう。



歩く速さと寿命の関係…
今後働き手の人手不足を解消する1つの試みとして、ロボット開発があります。しかし、安定して二足歩行するロボットの開発に非常に時間がかかったことから、人が二足歩行をするのには、複雑な行動であることが伺えることでしょう。

脳・神経・筋肉・血管・呼吸器循環器・心臓血管系などが、うまく協調・協応しあってこそ効率的な歩行が出来ています。歩行速度が遅くなるのは、身体の何処かが直ぐわない状態になり、スムーズに協調・協応し合えなくなっているからです。

二足歩行の度合いに応じて筋細胞数・筋肉量が伴い、必要に応じて血液を身体中駆け巡らせエネルギーを作ったり、疲労物質や老廃物を排泄させていますが、歩行速度が遅くなるということは、生きていくのに必要なことも出来なくなっている恐れがあり、寿命が縮まることに繋がっていることが予想されます。

グラフは、統計データとなりますが、スポーツ科学的では、このように予測されますので、歩く速さも観察してあげる必要があります。


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